| ホシウタ |

01

「判決」

「被告、サイファー・アルマシー」

「魔女に荷担し」

「多くの人々を死に至らしめた罪により…」


「 有 罪 」


「冷凍睡眠による500年間、外界との関わりを隔絶」

「尚、この刑は、直ちに執行する」




裁判長の感情の伺えない声が響く。
室内の聴衆者は、国の要人達とガーデン責任者だけだった。
聴衆希望者が殺到した為、一般市民は外の巨大なモニターで聴衆している。
今の判決で、外にいるはずの聴衆者の声がここまで届いた。


シドに付き添われたイデアが立ちあがった。
静まりかえった室内に倒れた椅子の音が大きく響きわたる。



「待ってください!!この子は私と同様、未来の魔女に操られていただけです!!500年なんて…」

「イデア・クレーマー、座りなさい。本来ならばアナタも同等、いや、それ以上の罰を受けなければいけない」

「はい」

「人々も納得しないだろう」

「…はい」

「だが、若き魔女を育てられるのはアナタだけだ」

「…」

「アナタには、現世を生き、糾弾されることで罪を償ってもらう」

「はい…サイファー…ごめんなさい…私の意思がもっと強ければ、こんなことにはならなかったのに…」



「まま先生」



俺の呼びかけで、泣き崩れたイデアが顔を上げる。
魔女が乗り移っていた頃の禍禍しい姿と全く違う清楚な女性。



「それでも、これは俺達が招いたことだ。俺達が無罪になったら、肉親を殺された人間の怒りはどうしたらいい?」

「でも…」

「死刑にならなかっただけでも、情状酌量なんじゃねえの?」


「…でも…あなたが目覚めた時…知った人間は誰もいない…」



俺は何も言わずに天を仰ぐ。
ふと、脳裏に浮かんだ一つのコトバ




『一人でも生きていけるように強くなる』




そんな誰かの言葉を思い出し、口の端に笑みが浮かんだ。



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2001.07.07

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